建築物環境衛生管理技術者試験ノート【空気環境の調整】

都市環境にまつわる重要用語

用語意味・解説
ヒートアイランド現象都市化により、都市の中心部の気温が郊外より高くなる現象
スプロール現象乱開発などにより無秩序に市街地が拡大する現象
ストリートキャニオン両側を高層建築で囲まれた道路空間。熱や汚染物質が滞留しやすい
ダウンドラフト煙突の煙が建物の背後の渦に巻き込まれて地上に降下・滞留する現象
熱帯夜夜間(夕方~翌朝)の最低気温が25°C以上の日
サスティナブルディベロップメントSDGsの基本概念。持続可能な開発
アルベド入射日射量に対する反射日射量の割合
ファサード街路や広場に面する建築物の正面外観

都市環境に関するポイント

ヒートアイランド現象:都市の舗装面・建築物・人工熱などが原因
ストリートキャニオン:風が弱いと熱・汚染物質が拡散しにくい
熱容量が大きい材料:温まりにくく、蓄熱しにくい(同じ熱量でも温度変化が小さい)
パリ協定:2015年、COP21(フランス・パリ)で採択。温室効果ガス削減の国際枠組み
温室効果:二酸化炭素などが太陽光を吸収→大気が温まり気温上昇
都市部の風速:年平均では郊外より小さい。ただし高層建築周辺では局地的強風あり
都市部の湿度:相対湿度は郊外より低い傾向
雨水の保水能力:都市部では低く、洪水リスク増加

典型七公害

・大気汚染
・水質汚濁
・土壌汚染
・騒音
・振動
・地盤沈下
・悪臭

◎CASBEE(建築環境総合性能評価システム)の評価対象

評価分野内容例
エネルギー消費断熱性、省エネ設備の導入など
資源循環リサイクル率、廃棄物の抑制など
地域環境周辺との調和、ヒートアイランド対策など
室内環境温熱環境、音環境、空気質など

日射量の大小関係(重要)

日にち大きい順に並べた日積算日射量
夏至水平面 > 東・西向き鉛直壁面 > 南向き鉛直壁面
冬至南向き鉛直壁面 > 水平面 > 東・西向き鉛直壁面

※逆順にして出題されること多し!

日射・太陽関連のポイント

外付けブラインド > 内付けブラインド(日射遮蔽効果)
日射反射率:白壁 > コンクリート > 緑葉
熱容量が大きい材料:温まりにくく、蓄熱しやすい(例:アスファルト)
ライトシェルフ:直射日光を反射し、部屋奥まで光を導く庇
オーニング:窓の外に取り付ける日よけ
天空日射:太陽光が大気中で散乱→地上に届く光(昼光利用時に活用)
太陽定数:大気圏外で太陽に直面する1㎡あたりの放射エネルギー

設計図書に含まれる or 含まれない

設計図書に含まれる例含まれない例(よく出題)
配置図・平面図・立面図・断面図施工図・原寸図・維持管理資料
仕様書(標準・特記)実施設計図と見積り図面

意匠図の種類とポイント

図面名内容・用途の要点
配置図建築物と敷地の関係、外構計画など(部屋の配置ではない)
平面図部屋配置を水平断面で示す(家具など描かれることもある)
立面図建築物の外観
断面図建物の垂直断面
矩計図建物主要部(基礎~屋根)の詳細断面
展開図室内壁面を時計回りに表示
透視図室内外の空間構成・雰囲気を立体的に描いた図(パース)

その他重要知識

日影図:建物が冬至に作る影を時間ごとに平面図上に記す
日影曲線:棒の影の長さの時間変化(冬至によく出る)
照り返し:日射の反射による。白壁や舗装面が主原因
温室効果:赤外線が大気中のCO₂などに吸収→地球が冷えにくくなる
紫外線・可視光線・赤外線:短波長の順に並ぶ
遮熱塗料:近赤外線の反射率が高い
レンタブル比:貸室面積 ÷ 基準階の全体面積 ×100(%)

地層と地盤の特徴

地層区分特徴地耐力注意
沖積層新しい軟弱地盤(埋立地など)液状化しやすい
洪積層比較的古く締まった地盤良好
第3紀層古く強固な地盤(例:土丹層)建物の安定性が高い
洗堆層(誤)※沖積層よりもさらに軟弱な地盤とされるが、用語としては注意非常に小記述ミス注意(誤記出題あり)

基礎の種類と特徴

基礎の種類特徴・用途
べた基礎軟弱地盤向け、建物全体で荷重を分散
布基礎(連続フーチング基礎)木造・小規模建物向け
独立フーチング基礎正方形または長方形の基礎+地中梁で接続
杭基礎深層の強固な地盤まで荷重を伝達(異種基礎の併用は原則禁止)

フーチング:基礎の広がり部(主に鉄筋コンクリート製)
地業:基礎スラブの下に施工される割ぐり石や捨てコン(※上ではない)
標準貫入試験:地盤の強度や沈下特性などを調べる試験

地盤と構造に関する要点

液状化現象:砂質地盤や埋立地で起こりやすい(粘性土地盤は×)
圧密沈下:粘土質地盤に重みがかかって沈下する現象
地盤の許容地耐力:支持力と沈下量の両方で決まる
短期許容応力度=長期の2
砂質地盤の方が粘土質地盤より長期の応力度に強い

構造形式の比較

構造種別特徴
ラーメン構造柱と梁が剛接合、応力は軸力+曲げ(※軸力のみは×)
トラス構造三角形構成で応力は軸力、四角形ベースではない(※×)
吊り構造主部を吊って支える構造
空気膜構造内外の気圧差による張力で成り立つ膜構造
壁式構造壁で荷重を支える(RC造の中高層によく使われる)
スケルトン・インフィル躯体と内装・設備を分離した構造(※一体型ではない)

鉄筋コンクリート構造(RC構造)

項目ポイント
コンクリートの特徴圧縮に強い、引張に弱い、耐火性・耐久性が高い
鉄筋との線膨張係数ほぼ同じ(異なるは×)
帯筋(柱)、あばら筋(梁)引張力やせん断力に対する補強筋
プレキャスト化工期短縮・品質安定
かぶり厚さ柱・梁は2cm以上(直接土に接しない場合)
耐震壁の鉄筋配置厚さ20cm以上複筋
コンクリート床厚通常1320cm程度
開口部の最大径梁せいの1/2以下
捨てコンクリート基礎形状を整えるために最初に打つコンクリート。余りを流すものではない(×)

木造・構造材に関するポイント

・**在来工法・プレハブ工法・枠組壁工法(2×4)**が木構造の代表
集成材:繊維方向をそろえて接着し、大断面にした木材
筋かい:耐震性を持たせるために壁内に配置する斜材

鉄骨構造の基礎知識

項目内容・ポイント
耐食性鉄骨構造は耐食性に劣る(※「優れる」は誤り)
高温時の強度鋼材は温度上昇で強度低下し、1000℃ではほぼゼロ
鋼材の炭素量炭素量が増すとじん性は低下(※「高まる」は誤り)
鋼材のJIS記号(例:SN400B)数字=引張強さ、B=じん性区分(ABC
接合方法ラーメン構造・トラス構造などに分けられる
溶接継手の種類重ね継手、突合せ継手、T継手
合成梁鉄骨梁とコンクリート床を高力ボルト等で一体化したもの
床材鉄筋コンクリート床、デッキプレート
デッキプレート※広幅帯鋼ではなく、波形鋼板(誤選択肢で出やすい)
ボルト接合高力ボルトが主流。摩擦力で伝達(曲げモーメントではない)
降伏比大きいほどじん性は低下
H形鋼ウェブせん断力に抵抗(※曲げモーメントではない)

積載荷重(用途別)と大小関係

用途積載荷重(大きい順)
床構造計算時自動車車庫 > 劇場 > 店舗 > 教室 > 事務室 > 住宅(居室)
地震力計算時自動車車庫 > 劇場 > 店舗 > 事務室 > 教室 > 住宅(逆転注意)

※教室と事務室の順番は、構造計算と地震力計算で逆になるので要注意!

荷重の種類と特徴

荷重種別内容・注意
固定荷重建物本体(構造体、仕上材など)の自重
積載荷重人・家具・物品の重さ(用途により異なる)
積雪荷重屋根形状や地域の積雪量により変動。1cmあたり20N/m²以上
風圧力動的荷重。速度圧×風力係数で計算
地震力慣性力によるもので、積載荷重を加味して算出される
土圧・水圧常時荷重として扱われる

※垂直荷重に「風圧力」「地震力」は含まれない(それらは水平荷重

構造力学のポイント整理

力の種類定義・特徴
せん断力部材を切断しようとする力(例:梁の中間に作用)
軸方向力部材の軸方向に働く力(圧縮・引張
曲げモーメント部材を曲げようとする力のモーメント成分

支点形式と伝達される力

支点種別伝達される力
固定端曲げモーメント、せん断力、軸力の全て
ピン支点せん断力、軸力(曲げモーメントは伝えない)
ローラー支点せん断力のみ(水平・回転方向は自由)

支点形式(名称と構成)

ピン支持形式:2つのピン支点+中間にもう1つのピン節点
特支持形式(片持ち):一端固定、他端ピン
静定構造:力のつり合い条件だけで解ける構造
不静定構造:つり合い条件だけでは解けず、変形条件が必要

構造形式ごとの特徴

構造形式主な特徴
トラス構造・応力は軸方向力のみ(せん断・曲げは理論上発生しない)・接点はピン接合扱い
ラーメン構造・部材に軸力・せん断力・曲げモーメントが生じる・柱と梁が剛接合
折板構造・主に面内力で構成される(波形の板構造)
空気膜構造・内部と外部の気圧差による張力で構成
プレストレストコンクリート・コンクリートにあらかじめ圧縮力を導入→ひび割れ防止

構造力学の基本用語

用語定義・ポイント
せん断力部材をずらすように働く力(例:梁の中間)
曲げモーメント部材を曲げようとする力のモーメント
軸方向力部材の長さ方向に働く力(引張・圧縮)
層間変形角層間変位 ÷ 階の高さで計算
剛性率柱・梁などの骨組の立面的バランスを示す指標

梁の種類と荷重の反応

梁の種類支点構成荷重による変形・応力の特徴
片持ち梁一端固定、他端自由先端に曲げモーメントは生じない根元が最大曲げ
単純梁両端ピン or ピン+ローラー中央が最大曲げ、端部はモーメント0
三ピン支持2つの回転支点+中央ピン節点静定構造として解析可能

配筋と負担する応力

部材・筋負担する主な応力
主筋曲げモーメント、軸方向力
あばら筋せん断力(梁)
帯筋せん断力(柱)

コンクリートの性質・試験・用語

項目内容・定義
ワーカビリティ流動に対する抵抗性の程度(スランプ試験で確認)
スランプ値大きいほど流動性が高い
ブリージング水が浮き上がり泥水層になる現象(品質に影響)
コールドジョイント打ち重ねが不十分で付着性が弱い部分
レイタンス表面に微粒分が浮き上がり層になる(削り落とす必要)
コンシステンシー流動性に対する抵抗性(ほぼワーカビリティと同義)

かぶり厚さ(コンクリートと鉄筋)

対象部位最小かぶり厚さ
直接土に接しない柱・梁等3cm以上
直接土に接する基礎・壁等4cm以上
基礎(捨てコン除く)6cm以上
耐力壁以外の壁・床2cm以上

材料の密度(軽い順)

合板 < コンクリート < アルミニウム < 鋼材

コンクリートの構成と物理特性

材料構成定義
セメント+水セメントペースト
+砂モルタル
+砂利コンクリート

普通コンクリート密度:約2,300kg/m³
軽量コンクリート密度:約1,700kg/m³
圧縮強度:約18N/mm²

鋼材・鉄筋の基礎知識

項目内容・注意
鉄筋の種類普通棒鋼、異形棒鋼
SD295Aの数値降伏点強度(295N/mm²
降伏比引張強さに対する降伏強さの割合(小さいほどじん性に優れる)
耐火被覆工法吹付け・巻付け・成形板張りなど
鋼材の炭素量軟鋼:0.12~0.30%
鋼材の応力ひずみ曲線最大荷重時の応力度=引張強度

鉄骨構造と接合

接合形式特徴
高力ボルト接合摩擦力で伝達。余長はねじ山3以上
溶接(突合せ・すみ肉等)溶接方法により母材の配置が異なる
合成梁鉄骨梁とコンクリ床を高力ボルトで一体化

耐震・免震・制振構造

構造形式概要・構成要素
耐震構造壁・ブレース増設などで建物が揺れに耐える
免震構造アイソレータ・オイルダンパーで地震力を遮断
制振構造ダンパー等で揺れ自体を減衰させる

構造形式の特徴比較表

構造形式主な特徴応力の種類
トラス構造・部材は軸力(引張・圧縮)のみ負担・接点はピンで構成曲げモーメントなしせん断力なし
ラーメン構造・柱と梁を剛接合し、剛性を確保・変形に強い構造曲げモーメントせん断力軸力

応力の種類と説明

応力名内容・説明
軸方向力部材の軸に沿って働く力(引張力・圧縮力)
せん断力部材をずらすように働く力(例:ボルトのずれ)
曲げモーメント部材を曲げようとするモーメント(例:梁のたわみ)

梁の種類と支点構成・特徴

梁の種類支点構成特徴
片持ち梁一端:固定他端:自由・先端に曲げモーメントなし・根元に最大曲げ発生
単純梁両端:回転端 or ローラー・中央に最大曲げモーメント・支点でモーメント0
三ピン支持2つのピン+中間にピン節点静定構造として力学的に解析しやすい

荷重の種類と区分(作用時間による)

区分内容例
常時荷重(長期)建物の自重、仕上材、固定された設備など
非常時荷重(短期)地震力、風圧、積雪荷重など

荷重の種類と特徴まとめ

荷重種別主な内容・特徴
固定荷重建築物の構造体・仕上げ材などの自重
積載荷重人・家具・物品など、用途に応じて変動
風圧力動的荷重。速度圧×風力係数で計算
地震力地震時の慣性力として建物に作用
積雪荷重地域・屋根勾配により異なる(1cmあたり20N/m²以上)

荷重と反応(片持ち梁 vs 単純梁)

項目片持ち梁単純梁
曲げモーメント根元が最大。先端は0中央が最大、支点は0
せん断力全長一定中央0、支点が最大
先端の反応曲げなし・せん断一定曲げ最大(中央)・せん断は変動

荷重の分類例(集中荷重・等分布荷重)

集中荷重:1点にかかる荷重(例:梁の中央に重い物)
等分布荷重:全体に均一にかかる荷重(例:天井仕上げ材)

建築材料の密度(軽い順)

材料名密度の目安(軽い順)
合板最も軽い
コンクリート約2,300kg/m³(普通)
アルミニウム比重 約2.7(鉄の約1/3)
鋼材(鉄)約7,850kg/m³

構造設計に関わる基礎知識

用語・数値説明・注意
層間変形角層間変位 ÷ 階の高さ(出題で逆にされること多い)
剛性率各階の水平剛性のバランス(骨組の立面バランスを表す指標)
耐震改修の定義安全性向上のための増築・改築・修繕・模様替・除却・敷地整備
木造住宅の法定耐用年数22
RC構造の店舗建築の法定耐用年数39

各種構造の特徴まとめ

構造形式特徴・ポイント
折板構造波形の鋼板などで構成。面内力が主たる応力
空気膜構造内部・外部の気圧差により膜面に張力を与えて構成される
プレストレストコンクリート構造あらかじめ圧縮力を導入。ひび割れ防止・クリープ抑制
木質構造在来工法・プレハブ工法・枠組壁工法(ツーバイ方式)などがある
壁式構造の組積造れんが造・補強コンクリートブロック造(補強が入る)
混合構造RC構造とS構造など異種構造の良さを併用した構造

鉄筋コンクリート構造:配筋と応力

部位・配筋名主に負担する応力
主筋(柱・梁)曲げモーメント、軸方向力
帯筋(柱)せん断力(主筋の座屈防止も担う)
あばら筋(梁)せん断力

かぶり厚さ(コンクリート表面から鉄筋までの距離)

対象部位最小かぶり厚さ
直接土に接しない柱・梁等3cm以上
直接土に接する基礎・床等4cm以上
基礎(捨てコンクリート除く)6cm以上
耐力壁以外の壁・床2cm以上

◎RC構造:寸法・仕様に関する重要数値

項目数値・内容
柱の小径支点間距離の1/15以上
柱の主筋本数4本以上
梁のせい(梁断面の高さ)下端から上端までの距離(※用語確認)
梁のあばら筋の曲げ角度135度以上で主筋に定着
柱の帯筋比0.2%以上
梁に開ける通孔の直径梁せいの1/3以下
通孔の中心間隔直径の3倍以上

コンクリートの基本構成

材料名内容
セメントペースト水+セメント
モルタルセメントペースト+砂
コンクリートモルタル+砂利(粗骨材)

コンクリートの基本性質と用語

用語・数値説明・注意
普通コンクリート密度2,300kg/m³
軽量コンクリート密度1,700kg/m³(※2,500kg/m³は誤り)
圧縮強度(普通)18N/mm²
ワーカビリティー流動に対する抵抗性(フレッシュコンクリートの性質)
スランプ試験ワーカビリティの代表的な試験法
ブリージング打設後、水や空気が浮上してできた泥状層
コールドジョイント打ち重ねたコンクリートが一体化せずにできた継ぎ目
レイタンス硬化時に浮き出たセメントや微粒子が層状になったもの
捨てコンクリート(捨てコン)基礎の底面を平らに整えるために敷くコンクリート

コンクリート関連の寸法

部位厚さ・仕様
床スラブ1320cm
1015cm
耐力壁12cm以上が原則(20cmで複筋配置)

鋼材・金属材料のポイント

材料・用語説明・特徴
アルミニウム比重は鉄の約1/31/5(非常に軽い)
トタン亜鉛メッキ鋼板
ブリキすずメッキ鋼板
ステンレス鋼鉄にクロム・ニッケル等を添加耐食・耐熱性が高い
引張強度鋼材の応力-ひずみ曲線において最大荷重時の応力度

ガラスの種類と性質

ガラス名特徴・構成
主原料珪砂(SiO
フロート板ガラス表面は平滑(※凸凹していない)
熱線反射板ガラスミラー効果あり(鏡面反射)
熱線吸収板ガラス無色透明
強化ガラス表面に引張応力を持たせたガラス
合わせガラス中間膜や空気層を封入した複層ガラス
日射取得係数各種ガラスの日射熱取得量 ÷ 3mm厚透明フロートガラスの取得量

防水材料と関連事項

種類特徴・用途
アスファルト防水陸屋根などで多用。施工しやすく耐久性も高い
モルタル防水セメント系の材料による古典的な防水
シート防水合成ゴム系・プラスチック系。接着施工が基本
塗膜防水液体状の材料を塗布して膜を形成
ステンレスシート接着剤施工→太陽熱に弱く、防水性が低下しやすい

その他材料の基礎知識

材料・製品名特徴・内容
木材引火点は300°C以上
合板繊維方向を交差させた薄板を接着したもの
プラスタ石膏等の無機質粉末+水=塗壁材
テラゾ大理石粉末などを混ぜた仕上げ床材(高級感がある)

鋼材の耐火被覆工法

工法名特徴・用途
吹付け工法耐火被覆材を直接吹き付ける。施工性に優れる
巻付け工法耐火材(ボードなど)を鋼材に巻き付けて保護する
成形板張り工法成形された耐火板を張り付ける。仕上がりがきれい

溶接の種類と特徴

溶接形式概要
突合せ溶接板同士を突き合わせて溶接。主に母材の延長上
すみ肉溶接板の角部を三角形状に溶接
部分溶込み溶接完全には溶け込まないが十分な強度を確保
T継手材料がT字型に交わる部位の溶接

高力ボルト接合の基礎知識

項目内容・注意
接合方式主に摩擦力で伝達(摩擦接合)
締付け長さ接合される鋼板の板厚の合計
余長締付け後、ねじ山3山以上確保
力の伝達材間の面圧・摩擦力により力を伝達

耐震・免震・制振構造の違い

構造種別概要・主な装置
耐震構造柱・梁・壁・ブレースで建物を頑丈にして揺れに耐える
免震構造建物と地盤の間にアイソレータ+オイルダンパーを挿入
制振構造オイルダンパー・アクティブ制振装置などで揺れのエネルギーを吸収

まとめ:重要チェックポイント

・鉄筋とコンクリートの線膨張係数はほぼ等しい → 温度差での割れが起きにくい
・コンクリートの中性化・クリープ・収縮は、寿命や構造性能に関わる
高力ボルト摩擦接合は、「せん断」ではなく「摩擦」による力の伝達がポイント
溶接継手の種類は形状・用途によって明確に区別される
鋼材の降伏比が小さい=じん性が高い(ひっかけに注意)

熱伝導率(小さい順)

材料備考・ポイント
グラスウール空気の断熱性を利用。熱伝導率が最も低い
硬質ウレタンフォーム優れた断熱材
木材自然素材で断熱性あり
板ガラス中程度の熱伝導率
コンクリート比較的高い熱伝導率
鋼材金属であり高い熱伝導率
アルミニウム金属中で最も熱伝導率が高い(鋼材より上)

※ひっかけ例:「グラスウールは熱伝導率が高い」→誤!

金属材料と表面処理

材料名処理内容
トタン鋼板に亜鉛めっき
ブリキ鋼板にすずめっき
ステンレス鉄にクロム・ニッケル等を加えて耐食・耐熱性を付加

木材の性質と管理

内容数値・性質
含水率の式(含水量 ÷ 絶乾質量) × 100%
気乾状態の含水率15%
着火温度260°C
自然発火温度450°C
腐朽の4要素養分・湿気・空気・温度
虫害対策薬剤処理・表面被覆が基本

アルミニウムの特徴

比重は鉄の約1/3 → 軽くて扱いやすい
腐食しやすい:他の金属やコンクリートと接触すると腐食が進む
カーテンウォールの材料として多用される(非耐力壁)

◎H形鋼・床構成に関する材料

名称役割・用途
スタッドボルト鉄骨梁とコンクリートスラブを緊結する部材
合成梁スタッドボルトで梁とスラブを一体化した構造
デッキプレート波形の鋼板で床スラブの下地(鉄骨構造で使用)

ガラスの種類と特徴

種類特徴・ポイント
LOW-Eガラス表面に特殊金属膜断熱・遮熱効果
合わせガラスガラス+中間フィルム → 安全性・防犯・紫外線カット効果
複層ガラス2枚のガラスを間隔保持して密封 → 断熱・結露対策
強化ガラス表面に圧縮応力 → 衝撃に強い、割れると粒状になる
入(網入り)ガラス飛散防止効果あり(※火災時に特に効果を発揮)
板ガラス不燃だが部分加熱で破損しやすい

防水・仕上材・面材のポイント

材料種別特徴・注意
シート防水合成ゴム系・プラスチック系。接着施工が基本
アスファルトルーフィング合成繊維の原紙にアスファルトを含浸させた材料
合成高分子材料合成樹脂・ゴム・繊維の3種類に大別

面材・無機質材料の整理

材料名主な特徴
せっこうボード耐火性あり、湿気に弱い
プラスタ石膏など+水で練った塗り壁材
しっくい消石灰+のり・すさ・水で構成された左官材
合板繊維方向を交差させた薄板を接着
CLT繊維方向が直交するよう積層された構造用木材
集成材繊維方向を平行に揃えた板を接着 → 大断面構造材

木材の強度方向(強い順)

繊維方向(幹軸)>半径方向(放射軸)>年輪接線方向

建築生産の特徴と用語定義

用語定義・内容
建築生産注文生産・一品生産・現場生産が多い
工事監理設計図通りに施工されているかを設計者の責任で確認(建築士法に規定)
施工管理現場の工程・品質・安全などの管理全般(諸官庁への手続きも含む)
設計図書設計図・仕様書など。請負契約時に必要な書類

※よく出る誤り:「工事監理=施工者が行う」→ 正しくは設計者(または設計者に委託)

請負契約と入札制度

区分内容・注意
一般競争入札条件を公示し、広く入札者を募集
指名競争入札指定した業者のみが参加
随意契約特定の業者と直接契約(緊急時・特殊工事など)
二括下請負原則禁止(発注者の書面承諾がなければ違反)公共工事では全面禁止

工事監理と施工管理の比較

項目工事監理施工管理
担当者設計者(建築士)施工者(現場代理人・現場監督など)
主な内容設計図通りに工事が行われているかの確認工程・品質・安全・原価などの現場運営
根拠法令建築士法建設業法・安全衛生法など
委託の有無建築主が設計者に委託することが多い施工者が自社管理として行う

工事分類と内容(流れ順)

工種区分内容例
仮設工事工事用の電力・水道・足場など安全・作業環境の準備
土工・地業土工事・山留工事・地業(割栗地業など)・基礎工事
躯体工事型枠・鉄筋・コンクリート・鉄骨・木工事など建物の骨組みづくり
仕上げ工事屋根・防水・タイル・塗装・ガラス・建具など内外装を整える作業
設備工事空調・電気・給排水・衛生など(建築工事とは別契約が多い

工法の種類

工法名内容・特徴
プレハブ工法工場製作部材を現場で組み立てる → 工期短縮・品質安定
軸組構法木材や鋼材で柱・梁を組み、面材で構造強化

よく出る誤選択肢の注意

・工事監理を「施工者が行う」とする→ 誤り
・躯体工事に「防水工事」が含まれるとする→ 防水工事は仕上げ工事
・建築物は「施工者によって企画される」とする→ 企画は建築主や設計者
・二括下請負は「公共工事ならOK」とする→ 公共工事は全面禁止

ガスの種類と基本性質

分類都市ガス(13ALPガス(プロパン・ブタン)
主原料天然ガス(メタンなど)プロパン・ブタン
空気との比重軽い(上部に滞留)重い(下部に滞留)
発熱量小さい(例:約11,000kcal/m³)大きい(例:約24,000kcal/m³)
理論空気量LPガスの方が少ない都市ガスは多く必要
状態常温・常圧で気体加圧・冷却で液化し、容器で供給
供給形態地中のガス管経由ガスボンベ(鋼板製容器)にて供給
付臭剤どちらも無臭のため付臭義務あり同上

付臭剤と法令

・都市ガスもLPガスも無臭であるため、法令により付臭剤の添加が義務付けられている
・人間が1,000倍に希釈しても感知できるレベルの**臭い物質(チオール系など)**が使用される

発熱量と理論空気量

用語内容・補足
低位発熱量水蒸気の凝縮潜熱を含まない発熱量
理論空気量ガス1m³を完全燃焼させるために必要な空気量(※都市ガスの方が多い
LPガスの発熱量都市ガスより2高い

ガス設備と法令・安全対策

項目内容・注意
LPガス容器一般に鋼板製直射日光を避け40℃以下の場所に設置
LPガスの漏えい時比重が空気より重いため、低部に滞留しやすい
都市ガスの漏えい時軽いため天井部に滞留
ガス臭時の対処換気扇はNG。まず窓や戸を手で開けて換気
ガス管の引込時腐食防止のため、絶縁継手の設置が必要
マイコンメーターガス漏れ・地震時の自動遮断機能あり
点検所有者または使用者が責任を持つが、実際は業者が実施することが多い

ガス供給圧力の分類(都市ガス)

圧力分類圧力値の目安説明
高圧供給0.5MPa以上一部工場・施設向け
中圧供給約0.1~0.5MPa程度商業ビル・大型住宅団地など
低圧供給約2~3kPa(=20~30mbar)一般家庭向け

よくある誤り選択肢と訂正

誤った記述例正しい内容
LPガスは空気より軽く、天井部に滞留するLPガスは重く、低部に滞留
ガス臭時は換気扇を動かして排出するスイッチ操作はNG。まず戸や窓を開けて換気
LPガス容器は密閉室内に設置するのが望ましい屋外の風通しが良く、直射日光を避ける場所が望ましい
LPガスの臭気はプロパン・ブタン固有のものどちらも無臭。付臭剤を添加している
都市ガスの発熱量はLPガスより高いLPガスの方が発熱量は高い(倍近い差)

エレベーターの種類と用途

種類特徴・用途
ロープ式中高層~超高層に多用汎用性が高い
油圧式低速・低層向け(例:共同住宅・中小規模建築)・高層には不向き

機能・設備・法令関係

内容正誤ポイント
火災時は避難階に自動停止する管制運転装置乗用エレベーターに必要(正)
地震時は最寄階に自動停止安全確保のための基本機能(正)
非常用エレベーターは建築基準法で義務化高さ31m超の建築物に必要(正)
非常用エレベータの設置義務→「電気事業法」× → 建築基準法(誤)
火災時、非常用エレベータは消防隊優先使用
非常用エレベーターは戸を開けたまま使用可能

非常用進入口の規定

内容ポイント
進入口は3階以上に設置義務あり非常用エレベータがある場合は免除可
外部から開放または破壊できる構造救助活動を前提とした構造(建築基準法)

エレベーター設備の仕様・性能

項目内容・数値例
規格型エレベータ最近は機械室なしが標準(※過去は屋上に設置が標準)
JIS規格:積載900kg最大定員13
巻上電動機現在は交流式が主流
小荷物専用昇降機かごの床面積・天井高さに上限あり(リフト的用途)

エスカレーター・動く歩道の仕様(定格速度)

勾配・用途定格速度の上限
動く歩道(勾配8°以下)50m/min 以下
勾配 8°超~30°以下45m/min 以下
勾配 30°超~35°以下30m/min 以下

エスカレーターの安全装置

内容ポイント
防火シャッター閉鎖時に連動して停止する装置法令で定められた制動装置
公称輸送能力は、定格速度 × 踏段幅で決まるJISや技術指針に準拠

誤選択肢の注意点(過去問対策)

誤った記述正しい内容
油圧式エレベーターは高層ビルに多用される→ × ロープ式が中高層~超高層向け
エレベーターに機械室があるのが標準仕様→ × 最近は機械室なしが主流
非常用エレベータの設置義務は電気事業法による→ × 建築基準法により義務化
LPガスは軽く、天井に滞留する→ × LPガスは重く、床部に滞留する

受変電設備・供給方式の基礎

用語・設備名説明・ポイント
受変電設備電力会社から送られる電力を受電し、所定の電圧に変換する設備
高圧受電契約電力30kW以上の建築物では、6.6kVで受電し、構内で変圧する
変圧器容量の算出電気設備の負荷合計 × 利用率 により決定
配線の許容電流値配線用遮断器(ブレーカー)より大きく設定(誤って小さくしない)

電圧の区分(交流・直流)

区分交流(AC直流(DC
低圧600V 以下750V 以下
高圧600V 超~7000V 以下750V 超~7000V 以下
特別高圧7000V 超7000V 超

※高圧・特別高圧の区分は、建築設備・法令問題で頻出

交流と直流の違い・関連知識

項目内容・数値等
実効値100Vの交流電圧ピーク電圧:約140V(=100V×√2
電力電圧 × 電流に比例
磁束密度電流の強さ × コイルの巻き数に比例
同一電力の比較同じ電力値なら、交流のピーク電圧は直流より大きい
長距離配線時の注意電圧降下が起こるため、電線太さ・補償が必要

電動機・制御方式・安全

内容ポイント
交流電動機空調ファン・ポンプ等に広く使用される
スターデルタ起動方式起動時の過電流を防ぐ制御法
インバータ制御回転数・トルク調整が効率的に可能
地域マイクログリッド自然エネルギーを組み合わせた分散型電力システム

非常設備・設置義務など

設備名設置義務・ポイント
非常コンセント設備地階除く11階以上の階に設置義務(消防法)
非常用照明装置建築基準法により定められている

誤り選択肢対策(よく出るパターン)

誤った記述例正しい内容
ケーブルの許容電流値は、遮断器より小さく設定する大きくするのが正しい(過負荷対策)
非常コンセントの設置は建築基準法に定められている消防法による義務
実効値100Vの交流電圧のピーク値は100Vである140V(=100×√2
電力は電圧と電流の差に比例する→ × 積(電圧×電流)に比例

消防用設備の主な種類と用途

設備名特徴・用途・設置場所例
屋内消火栓設備(1号)2人以上で操作消火能力が高い(例:事務所・劇場等)
屋内消火栓設備(2号)1人でも操作可能消火能力は低い(例:小規模店舗等)
屋外消火栓設備敷地外周等に設置される消防隊用の設備
スプリンクラー設備水道連結型が福祉施設で使用される(高齢者向け施設など)
泡消火設備窒息+冷却作用油火災対応(例:ガソリンスタンド、駐車場)
粉末消火設備負触媒作用により火を消す(例:変電所、危険物施設など)
ハロゲン化物消火設備電算室・図書館等で使用、オゾン層破壊の懸念から現在は非推奨
不活性ガス消火設備希釈作用による消火。水損を避けたい電気室・ボイラ室等で使用

感知器の種類と作動原理

感知器名作動原理・特徴設置例
差動式熱感知器温度の上昇速度が一定以上になると作動一般的な空間
定温式熱感知器一定温度以上になると作動厨房・ボイラ室
煙感知器空気中の煙の濃度が一定以上で作動居室・通路など早期検知が必要な所
炎感知器紫外線・赤外線の強度で感知(マイクロ波は×)アトリウム、大型ドーム空間など

※ひっかけ例:「炎感知器はマイクロ波で感知する」→ 誤り

消防法による分類(どの法令に基づくか)

設備名分類根拠法令
自動火災報知設備警報設備消防法
非常コンセント設備消火活動上必要な施設消防法
排煙設備消火活動上必要な施設(※避難設備ではない)消防法
非常用照明装置避難設備建築基準法

自動火災報知設備の構成要素

機器名役割
感知器火災の発生を検知(熱・煙・炎)
受信機感知器からの信号を集め、表示・警報を出す
中継器電気信号の中継(大規模施設等)
発信機人が押して警報を発する(手動式)
ベル・表示灯音と光で警報を知らせる装置

誤選択肢に注意!(正誤チェック)

誤り例正しい内容
熱感知器は煙感知器より早期感知に適している→ × 煙感知器の方が早期感知に優れる
炎感知器はマイクロ波の強度で感知する→ × 紫外線・赤外線(熱線)の強度で感知
排煙設備は「消防の用に供する設備」に該当しない→ × 消防法で定める消防の用に供する設備に含まれる
自動火災報知設備は「避難設備」に分類される→ × 警報設備に分類される(避難設備ではない)

構造耐力上主要な部分と主要構造部の違い

区分含まれる部材備考
構造耐力上主要な部分壁・柱・床・梁・屋根・階段建築基準法で定義される。構造上重要な部分
主要構造部壁・柱・小屋組・土台・斜材・床版・屋根版・横架材構造区分により耐火性能などで規制あり
※含まれない部材基礎・基礎ぐい・屋外階段主要構造部ではない!

特殊建築物の分類

特殊建築物(例)
学校・病院・劇場・百貨店・旅館・共同住宅・寄宿舎・工場・倉庫・自動車車庫など
特殊建築物に該当しないもの(例)
一戸建住宅、事務所、警察署、消防署など

建築設備と非対象設備の分類

建築設備に含まれるもの
電気・ガス・給排水・換気・冷暖房・消火・排煙・汚物処理・煙突・昇降機・避雷針(20m超)
建築設備に含まれないもの
テレビ共聴設備・共同アンテナ・防犯設備

定期検査・建築士・申請関連

項目内容
特殊建築物の定期調査者一級建築士 or 二級建築士
報告先特定行政庁(国土交通大臣ではない!)
一級建築士免許国土交通大臣
二級建築士免許都道府県知事
建築確認の確認済証交付者建築主事(指定確認検査機関ではない)
建築基準法の目的建築物の敷地・構造・設備・用途等に関する最低基準の確保
集団規定安全・防火・避難・衛生等に関する技術的基準の総称

避雷針・非常用照明など

項目内容・法令根拠
避雷針設置義務高さ15m超の建築物に原則必要(建築基準法)
非常用照明床面照度21ルクス以上の蛍光灯が必要
病院の病室非常用照明の免除対象ではない → 誤選択肢注意!

誤選択肢パターンと正誤ポイント

誤った記述例正しい内容
特殊建築物の定期検査の報告先は国土交通大臣である特定行政庁
基礎・基礎ぐいは主要構造部である→ × 構造耐力上主要な部分には含まれない
非常用照明は病室では免除される→ × 病室でも非常用照明は原則必要
建築確認済証を交付できるのは指定確認検査機関である→ × 建築主事のみが交付可能
自動火災報知設備は避難設備に分類される→ × 警報設備に分類される(消防法)

建築基準法における基本用語の定義

用語定義・ポイント
建築物土地に定着し、屋根および柱または壁を有する工作物
建築新築・増築・改築・移転をいう(→「修繕・模様替」は含まれない)
新築建物が存在しない土地に建築物をつくること
増築既存建築物の床面積を増加させること
改築一部除却して、用途・規模・構造が大きく変わらない建物に建て替える
移転同一敷地内で建物を移動する(別敷地は誤り)
居室居住・執務など継続的に使用する室(※廊下・階段は含まれない)
基礎ぐい構造耐力上主要な部分ではない(※主要構造部にも該当しない)
屋外階段主要構造部に含まれない(試験での誤選択肢に注意)

床面積・容積率など建築関連指標

用語定義
床面積各階またはその一部で、壁などの中心線で囲まれた水平投影面積
延床面積地階や屋階を含めた全階の床面積の合計
容積率延床面積 ÷ 敷地面積 × 100%(建ぺい率と混同しないこと)
敷地一の建築物または用途上不可分の複数建物のある一団の土地
耐火性能通常の火災中、倒壊や延焼を防止するための建物の性能
防火性能周囲からの火災による延焼抑制を目的とした外壁・軒裏等の性能
延焼のおそれ1階→道路中心線から3m以内2階以上→外壁間が5m以内の部分

建築設備に関する用語と事業モデル

用語説明・内容
建築設備電気・ガス・給排水・換気・冷暖房・排煙・消火・昇降機・避雷針など
建築設備共同アンテナ、防犯設備、TV共聴設備は含まれない
BEMSビルエネルギー管理システム(中央監視+省エネ)
CASBEE建築環境総合性能評価システム(エネ消費・資源循環・室内環境等)
ESCO事業省エネの成果から報酬を得るサービス事業者
シェアードセービング顧客が投資→ESCOが省エネ効果を保証
コージェネレーション発電と同時に排熱も活用できるエネルギーの高効率利用方式

防災・避難・震災対策関連用語

用語内容・ポイント
防災管理者地震等の被害軽減のため選任される責任者
誘導灯点灯継続時間60が必要
非常用照明装置蛍光灯やLEDで床面2ルクス以上を確保
非常照明免除対象病室・寄宿舎の寝室・学校などは免除可
火災荷重建物内の可燃物量を木材換算した床面積あたりの重量(→単位容積ではない!
加圧防煙方式長時間の安全確保が必要なエリアに使う(例:制御室など)
サンクンガーデン雨水対策・一時貯留空間(都市の水害対応策)

誤選択肢に注意する重要ポイント

誤った記述例正しい内容
移転は他の敷地への建物移動を指す→ × 移転は同一敷地内での移動のみ
火災荷重は単位容積あたりの可燃物量をいう→ × 単位面積あたりの重量が正しい
主要構造部に基礎や屋外階段が含まれる→ × 含まれない
居室には廊下や階段も含まれる→ × 継続使用する居住・執務室のみが居室
マグニチュードが1上がるとエネルギーは約10倍になる→ × 32倍になる

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