建築物環境衛生管理技術者試験ノート【清掃】

清掃・点検のルールとポイント

・帳簿書類には、清掃・点検・整備の年月日や内容を記録する
清掃用器具は共通使用(効率重視、区域別の使い分けなし)
保管庫は1年以内ごとに1回点検
大掃除は1年以内ごとに1回実施(日常清掃が及ばない箇所を除じん・洗浄)
廃棄物処理設備(収集・運搬・貯留)は6カ月以内ごとに1回点検
建築物清掃管理仕様書:基本方針・作業範囲・作業環境・作業時間などを記載した総括的なもの
清掃者は廃棄物の分別環境を整備し、利用者に分別を促す

清掃の分類と特徴

区分内容頻度・備考
日常清掃頻繁に行う基本清掃原則11
定期清掃汚れやすい場所や除じん・洗浄を計画的に実施1・月1・半年に1回など
臨時清掃必要が生じたときその都度
大掃除汚れの蓄積部分を対象に計画的清掃1年以内ごとに1

各場所・設備の清掃分類(頻度の例含む)

清掃対象清掃種別備考
共用区域日常清掃最も頻繁に使われる場所
専用区域日常清掃毎日1回以上の清掃が必要
繊維床の除じん定期清掃
エスカレータのランディングプレート定期清掃
エスカレータのパネル洗剤拭き日常清掃
エレベータかご内部の除じん定期清掃例外注意
廊下壁面のスイッチ回りの洗剤拭き日常清掃
床面の洗浄と床維持剤塗布定期清掃
フロアマットの洗浄日常清掃
トイレ・洗面所の換気口の除じん定期清掃
事務室窓台の除じん日常清掃
ドアノブなどの金属類の除じん日常清掃
建築物内駐車場の除じん日常清掃
トイレ清掃時全面的に使用禁止

点検・作業管理の頻度一覧

内容頻度
清掃用資材の保管庫1年以内ごとに1点検
大掃除1年以内ごとに1
廃棄物処理設備(収集・運搬設備、貯留設備等)6カ月以内ごとに1点検
清掃作業の計画・手順書及び実施状況の確認3カ月以内ごとに1点検

試験に出やすいポイント整理

・「洗浄・洗剤拭き」→ 定期清掃のイメージ
・「除じん」→ 日常清掃が基本
・ただし、エレベータかご内部の除じんなど例外あり(定期清掃)
・記録の保存=責任の明確化につながる
清掃は作業計画に基づき周期・頻度を明確に設定して行う

建築物清掃の品質評価のポイント

・品質評価の目的:要求品質と実際の品質のギャップ修正
・組織品質は、事業所管理品質作業品質の2つから構成
組織品質の良否は、作業品質の良否に影響を及ぼす
清掃者本人ではなく、管理者・評価者が評価を行う
・評価の頻度:
 ・管理者など1
 ・現場責任者1
 ・品質評価→3か月に1

品質評価の実施方法・流れ

評価要素内容・備考
評価実施者清掃者以外の管理者・評価者
評価の立場利用者の視点で行う
評価範囲すべての清掃箇所が対象、特に汚染度の高い箇所に重点を置く
評価方法基本は目視(※科学性に乏しいため、場合によって光沢度計などを併用
点検計画品質評価実施計画に基づき実施
改善指示と再点検評価者が改善指示 → 清掃責任者が対応 → 改善後の再点検を実施

ほこり・汚れの種類と対応法(表)

汚れ・ほこりの種類・部位特徴・洗浄方法など
水溶性のかさ高固着物水洗いで除去可能(物理的力がなくてもOK)
疎水性の汚れ湿ったタオルで軽くこすり、タオルに付着することで判別
アルミニウム建材の汚れ弱アルカリ性洗剤を使用
洗剤成分の残留汚れの予防効果がある
階段の壁面他の場所よりほこりの付着度が低い
保護膜(汚れ予防)剥離しにくいものが望ましい

清掃作業法の特徴・使い分け(表)

方法名使用素材特徴・効果注意
ダストコントロール法不乾性鉱油(粘度高)ほこりの除去に有効。油分を含む閉鎖空間向け
ダストクロス法油不使用のクロス繊維の隙間で土砂等を回収油による床面弊害がない
バキュームクリーニングカーペットの織り目に入った汚れは除去不可限界がある
研磨洗浄凹凸のある床は、研磨粒子パッド使用不可研磨ブラシを使用する

ほこりの予防・建物構造と対策

予防・対策方法効果・注意
シール剤や床維持剤の塗布汚れ・ほこりの予防効果がある
出入口に前室を設置ほこりの侵入防止に有効
防じんマット(6~8歩分)ほとんど効果なし
自動開閉式・回転式扉ほこりが侵入しやすい
エアカーテンほこりの発生・侵入防止に有効
プラスチック製品上のほこり単に載っている状態なので容易に除去可能
おがくず清掃ほこりの付着性が高く、有効な除去方法
現代の高気密建築隙間や窓が重要な侵入路

試験対策の要注意ポイントまとめ

評価は清掃者本人が行ってはダメ。第三者的立場から実施
作業品質と組織品質の違いを理解すること
評価頻度(年1、月13ヶ月に1)を覚える!
・「油を使うか使わないか」で、ダストコントロール法とクロス法を区別
凹凸床=研磨粒子パッドはダメ。研磨ブラシを使う!

清掃用機械の分類と特徴(表)

名称特徴・用途対応床・素材よく出るポイント
ポリシャー(床磨き機)低速回転で床洗浄・ワックス剥離などに使用凹凸のある床面、ビニル床、石床などブラシ径20~50cmが主流
高速バフ機毎分150~300回転、光沢出しワックス塗布後の床など回転数を覚える
超高速バフ機毎分1,000~3,000回転より高い光沢仕上げ「超」高速と数値の違いに注意
自動床洗浄機洗剤供給式+吸水式の一体型。ドライ式ではない!ビニルタイル・石床よく出るNGワード:ドライ式ではない
洗剤供給式床磨き機洗剤+回転ブラシ+泡+真空吸引の組合せ化繊タフテッドカーペットカーペットシャンプーに使用
ローラブラシ方式機械泡を内部で生成し、縦回転ブラシで洗浄(ドライフォーム方式)ウールのウィルトンカーペット柔らかい当たりでパイル傷みにくい
噴射吸引式機(エクストラクタ)洗剤液を噴射直後に吸引。泡ではない。水に強いカーペットシャンプー後のすすぎにも使用可能
スチーム洗浄機高温蒸気で汚れ分解。水分少なめで柔らか仕上げシミ取りや軽度の洗浄しみ取り使用例を押さえる

床用パッドの色と用途(粗細)

種別用途
最も粗い樹脂皮膜の剥離
粗い剥離作業補助など
中間一般洗浄用
細かいスプレーバフ用
最も細かい光沢出し(仕上げ)

掃除機・その他清掃器具の特徴

名称特徴・用途
真空掃除機(一般)電動ファンで機内に低圧域を作り、ホースから吸引
アップライト型掃除機カーペットのバイル内部のほこり除去に適する
カーペットスイーパ表面の除じんに使用
三つ手ちり取り頑丈(全民製)で多量のごみ処理に適する
改良ちり取り置くと蓋が開く→移動時にゴミがこぼれにくい
自在ほうき馬毛製でほこりが舞い上がりにくい

出題されやすいポイントまとめ

自動床洗浄機はドライ式ではない!(水と吸引の併用型)
ポリシャー・バフ機の回転数を暗記(高速:150~300、超高速:1,000~3,000)
洗剤供給式床磨き機=泡を生成・回収する構造、タフテッドカーペット向き
ローラブラシ方式=泡で洗浄、パイルへの負荷少なくウィルトンカーペット向き
噴射吸引式(エクストラクタ)=泡ではない!
スチーム洗浄機=高温水蒸気でしみ取りや軽洗浄に使用

試験で間違えやすい比較ポイント(表)

比較対象覚えるべき違い
自動床洗浄機 vs ドライ式自動床洗浄機はドライ式ではない!(水使用)
洗剤供給式 vs 噴射吸引式泡の使用有無:供給式泡/吸引式泡ではない
ダストクロス vs ダストコントロールクロス=油なし/コントロール=油使用
ウィルトン vs タフテッドウィルトンローラブラシ式/タフテッド供給式機械

床維持剤の種類と特徴(表)

種類特徴・用途
フロアフィニッシュ着色剤を含まない
フロアポリッシュ容易に除去できる 水性ポリマー
水性ワックス乳化性、水で落とせる
油性ワックス耐久性が高く安価だが除去しにくい
フロアシーラ容易に除去できない/下地止め剤
フロアオイル表面加工なしの木質系床材の保護に使用

床材の特徴とメンテナンス注意点(表)

材質優れた点欠点・注意
リノリウム抗菌性、天然素材耐アルカリ性に欠ける
弾性アスファルトタイル耐水性耐アルカリ・耐溶剤性に欠ける
ゴムタイル/ゴムシート耐摩耗性剥離剤で黄変しやすい
塩ビタイル/塩ビシート酸・アルカリに強い(耐薬品性)可塑剤が密着不良や変質を招く
花崗岩耐酸・耐アルカリ・耐溶剤性耐熱性に欠ける
セラミックタイル耐酸・耐アルカリ・耐摩耗性硬く割れやすい
コンクリート安価で強度あり耐酸・耐アルカリに弱い
大理石/生テラゾ美観に優れる耐酸性に欠け、酸で劣化

洗剤・助剤・汚れ別対応

種類特徴・用途
酸性洗剤尿石・水垢の除去に有効(便器など)
中性洗剤木質系床材に使用(素材を傷めない)
強アルカリ性洗剤油脂分汚れ向け(厨房床など)/※ゴム系タイルNG
ビルダー(助剤)表面張力低下→再付着防止

木質系・繊維系床材の特徴

木質床材
 ・シールあり → 水性ポリッシュOK
 ・シールなし → 油性ワックスを使用(耐水性なし)
 ・木の硬さ:広葉樹 > 針葉樹
 ・洗剤は中性を選択

繊維床材(カーペットなど)
 ・60%以上が親水性の汚れ(しみ)
 ・しみ取りは日常清掃で実施
 ・バイル表面 → カーペットスイーパ
 ・バイル内部 → アップライト型掃除機

清掃方法の種類(表)

方法名特徴・目的機械・備考
ドライバフ法研磨剤なしのパッドで光沢回復超高速回転(毎分1,000回転以上)
スプレーバフ法スプレー液を使ってつや出しバフ機で光沢向上
スプレークリーニング法フロアポリッシュ皮膜ごと削り、汚れ除去 → 再塗布毎分200回転程度の床磨き機を使用

清掃作業に関わる安全衛生

内容ポイント
防災対策自然災害だけでなく人為的災害にも対応
洗剤使用説明書+保護具(手袋・マスク等)を必ず使用
ノロウイルス対策嘔吐物→拭き取り→クレゾール石けん液で消毒
事故防止転倒防止は清掃者・第三者両方を守る
事故の主因激突・感電が最多
ゴンドラ作業特別教育が必要
ローリングタワー(移動式足場)手すり付きでもヘルメット着用は必要
吸殻の処理防火対策として重要

その他の重要ポイント

・清掃従事者の控室や倉庫の面積・設備基準は「建築物衛生法」で規定あり
・床洗浄の作業範囲を確保するためにローリングタワーを使用
ドライメンテナンス法:滑りにくく、安全性が高く、工程が少ないのが特長

床以外の清掃作業のポイント

EV(エレベーター)インジケータや扉の汚れ油溶性
階段壁面のほうが廊下壁面よりほこりが多い(→逆にしない)
トイレ清掃全面閉鎖せず、工程を工夫
手垢が付きやすいのは夏期(汗・皮脂の影響)
照明器具の清掃12
スポットクリーニング(繊維)1回程度
金属板のクリアラッカは半年後に剥離洗浄

外装清掃・立地別清掃頻度(表)

清掃対象清掃頻度目安
石材・磁器タイルの壁面35年に1
海岸地帯の金属製の外壁34
臨海工業地帯の金属外壁46
臨海工業地帯の窓ガラス1回(6ヶ月~1年に1回)
外壁の美観維持12ヶ月に1回が望ましい

窓ガラス清掃のポイント

スクイジー法:水+スクイジーで汚れ除去。研磨剤は使わない
自動窓拭き設備:原理は同じ。スチーム洗浄機は付いていない
人の作業の方が仕上がりが良い
飛散防止フィルムは剥がさないよう注意
光触媒コーティング(酸化チタン)は洗浄効果増強ではなく、清掃回数削減目的

清掃資機材倉庫の設備基準

施錠できない構造(頻繁に搬出入があるため)
照明・換気・給排水設備を設置する
床・壁材は不浸透性建材とする(濡れモップなどの収納に備える)
資機材は建物規模に関わらず1か所に集約

建材別の性質と洗剤使用の注意(表)

建材優れた点注意点・苦手なもの
リノリウム天然素材・抗菌性耐アルカリ性に乏しい
コンクリート強度あり耐酸性に乏しい
大理石高級感、美観酸に弱い
セラミックタイル耐酸性・耐アルカリ性に優れる表面が硬く割れやすい
花崗岩耐薬品性あり耐熱性に欠ける
塩ビタイル耐薬品性・耐水性あり可塑剤の影響で密着不良が起きる
ゴムタイル耐摩耗性・耐溶剤性あり剥離剤で黄変する恐れ
テラゾ人工大理石で酸に強い

洗剤・助剤・清掃剤に関する知識

一般用洗剤:弱酸性/泡立ちが多く作業性向上
合成洗剤:硬水・冷水でもよく溶ける
助剤(ビルダー):表面張力を下げ再付着防止
陰イオン系/陽イオン系:界面活性剤の分類
石けんは硬水では洗浄力が低下する
アルカリ性洗剤尿石・水垢除去にも有効
カーペット用洗剤:速乾性・粉末化が特長
剥離剤:界面活性剤+低級アミン含有/ゴム系床材には注意(ひび割れ)

清掃用機械・器具のポイント

アップライト型掃除機カーペットのバイル内部の除じん
真空掃除機:機内に低圧域を作り吸引(床移動型はバッテリー式が多い)
高性能フィルタ付き掃除機は清浄度要求が高い場所に使用
スクラバ方式の洗浄力はローラブラシ方式より劣る
ドライメンテナンス用高速床磨き機超高速回転(1000rpm超)
タンク式スクラバマシン:カーペットシャンプー可、高速回転タイプ
エクストラクタ:洗剤液を噴射→直後に吸引、泡ではない
ドライフォーム方式:泡を供給し縦回転ブラシで洗浄
スチーム洗浄機:しみ取りにも使えるが水分残留が多い
パウダークリーニング:汚れが深く入ったときの全体洗浄に使用

ドライ vs ウェット メンテナンス法(比較)

比較項目ドライメンテナンスウェットメンテナンス
安全性劣る優れる
資機材の量多い少ない
部分補修しにくいしやすい
作業工程少ない(効率重視)多いが丁寧

ごみ・廃棄物の基本

ごみの単位容積質量:単位は kg/m³
分別:発生・排出元であらかじめ区分
最終処分埋立て処理を指す(焼却は中間処理)
ごみの3成分表示法水分・灰分・可燃分(%表示)

中間処理とリサイクル

処理法内容
可燃ごみ焼却・脱水
不燃ごみ破砕・圧縮
焼却の効果容積:510%に減容化重量:30%まで減量化
再利用リデュース・リユース・リサイクルの3R
サーマルリサイクル熱回収(例:ごみ焼却の余熱発電)
マテリアルリサイクル物質を原料として再生(例:ペットボトル→服)

リサイクル関連法

法律名対象とポイント
グリーン購入法環境負荷の少ない物品の調達を推進
家電リサイクル法エアコン・TV・冷蔵庫・洗濯機等/小売業者が引取
小型家電リサイクル法携帯・デジカメ等から金属資源を再利用

一般廃棄物と産業廃棄物の違い(表)

分類主な排出元例管轄
一般廃棄物家庭・商店・事務所等(産廃以外)市町村・市町村長
産業廃棄物建設業・飲食店・クリニック等排出事業者責任・都道府県知事

排出量構成:家庭系70%、事業系30%
最も多い産廃の種類汚泥
再生利用率(産廃):約50%
処理委託先:登録だけでなく許可業者に委託必要

マニフェスト制度(産業廃棄物管理票制度)

・処理の流れと責任を排出事業者が把握
帳簿の保管:5年間
・電子マニフェストでの最終返却タイミング:
 ・B2D→90以内、E→180以内
・返却なければ問い合わせ義務あり

ごみの処理・廃棄物処理法のキーワード

焼却処理温度:800°C以上
・**焼却施設の30%**で発電(サーマルリサイクル)
容積質量値:家庭<事務所(事務所の方が重い)
厨芥の容積質量値は可燃ごみの2~3倍
ビルピットの雑排水汚泥一般廃棄物
浄化槽の汚泥産業廃棄物
空きビンなど再利用目的の廃棄物:処理業許可不要
し尿・ふん尿・動物死体なども廃棄物に含まれる

保管・中間処理・減容化

・保管施設:床に集水勾配・側溝設置、室内を負圧に
・圧縮率(建物用装置):1/41/3
・溶融固化:熱で溶かして固める
・中間処理方法:切断・圧縮・脱水・乾燥・発酵・冷蔵など

試験で注意すべき項目(ひっかけ注意

問題例正誤注意
ごみの焼却=最終処分誤り(焼却は中間処理)
放射性廃棄物=廃棄物処理法の対象誤り(対象外)
マテリアルリサイクル=熱回収誤り(熱回収はサーマル)
トイレ清掃=使用を全面禁止原則誤り(工程工夫で使用可)
アルミ建材は耐アルカリ性に乏しい誤り(耐アルカリ性あり

特別管理廃棄物・分類と特徴

分類主な対象・特徴
特別管理産業廃棄物廃油・廃酸・廃アルカリ・感染性廃棄物・廃PCB・廃石綿等
特別管理一般廃棄物家庭からの感染性廃棄物等
共通点毒性・感染性・引火性・腐食性がある廃棄物
管理責任所有者・管理者・事業者が適切に処理しなければならない

マニフェスト制度(続き)

・産業廃棄物管理票にはA~E票(紙の場合)
 → 最終処分までの経路を把握できるようになっている

票の種類内容電子・紙どちらでも記録必要
A票排出事業者の控え発行時に保存

ごみ・廃棄物の定義と単位

ごみの単位容積質量の単位:kg/m³
ごみの3成分表示法:水分、灰分、可燃分(%表示)
最終処分とは?:最終処分場に埋立てること
焼却は中間処理の一手段(最終ではない)

リサイクルと法制度

区分内容・対象
3Rの定義リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再生利用)
サーマルリサイクル熱回収(焼却熱を発電等に利用)
マテリアルリサイクル物→物の再利用(例:ペット→衣料)
グリーン購入法環境負荷の少ない製品の購入推進
家電リサイクル法エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機等/小売業者が回収
小型家電リサイクル法携帯・ゲーム機など/金属資源を再利用

一般廃棄物と産業廃棄物(比較表)

項目一般廃棄物産業廃棄物
排出者例家庭、商店、事務所など建設業、飲食店、医療クリニックなど
管理者市町村排出事業者(自己処理 or 許可業者に委託)
処理業者の許可市町村長(運搬)・都道府県知事(施設)都道府県知事(運搬・施設とも)
再生利用率約20~30%約50%
最も多い種類汚泥が最多

マニフェスト制度(産廃の追跡管理)

紙の場合の票の流れ(記号と順序)

票の種類処理の流れ備考
B1排出→運搬→処分→運搬返却不要
B2排出→運搬→処分→運搬→排出90日以内に返却必要
C1排出→運搬→処分
C2排出→運搬→処分→運搬
D排出→運搬→処分→排出90日以内に返却必要
E排出→運搬→処分→排出180日以内に返却必要

帳簿の保存:5年間
電子マニフェストでも期限は同様
運搬業者と処分業者は別々に契約が必要

中間処理の具体例と処理方法

処理対象主な中間処理
可燃ごみ焼却・脱水
不燃ごみ破砕・圧縮
厨芥(生ごみ)脱水・発酵
発泡スチロール圧縮(梱包・切断は不要)
OA紙、雑誌等再資源化
圧縮率(建物用機器)1/4~1/3
容積質量家庭<事務所(事務所の方が重い)

特別管理廃棄物

種別
特別管理産業廃棄物廃油・廃酸・廃アルカリ・感染性廃棄物・廃PCB・石綿
特別管理一般廃棄物家庭から出る感染性廃棄物等

クリニックがテナントにある場合=ビル所有者が責任者を選任
・感染性廃棄物は長期保管を考慮した保管場所が必要

その他試験で狙われるポイント

・廃棄物処理の責任:事業者は自らの責任で適正処理が原則
事業系一般廃棄物も市町村長の許可を受けた業者に委託が必要
専ら再生利用目的の廃棄物(古紙・空きビン等)許可不要
ごみの焼却処理は総処理量の約20
焼却で容積は510%、重量は30%に減容
焼却施設の約70%で余熱利用発電あり
一般廃棄物の一人当たり排出量:約2,000g/

建築物内廃棄物の貯留・排出方式(比較表)

方式適用規模メリットデメリット・備考
容器方式小規模建築物初期コストが安い、作業性に優れる広いスペースが必要、人力搬出(ポリバケツ等)
貯留・排出機方式中規模ランニングコストが優れる真空収集方式より防災性が劣る
コンパクタ・コンテナ方式大規模建築物圧縮機で減容、トラックへの自動積替え可能初期コスト高い
真空収集方式広域・大規模開発空気搬送で所要人数が少ない、防災性に優れる初期コストが非常に高い

建築物内廃棄物の搬送方式(比較表)

搬送方式適用建築物の高さ特徴・メリット
エレベータ方式低層~高層初期コストが安い
ダストシュート方式低層~中層ランニングコストが優れる
自動搬送方式中層~超高層衛生性に優れる
小口径管空気方式大規模所要人数が少なく、設置スペースも小さい

保管場所の構造と注意

出入り口は自動ドア
種類ごとに分別できる構造とする
排水拡散防止のため、通路に段差を設ける
床は水平(傾斜はNG)
室内は負圧(正圧は×)
給水栓にはバキュームブレーカ付き(大気圧式)
・保管場所の他用途との兼用は不可
・冷蔵庫:厨芥類の保管
・容器:キャンバス製コレクタなどを使用

処理設備と用途(機器別)

機器名主な用途
圧縮装置缶・可燃ごみなどの**減容(1/4~1/3)**に使用
シュレッダ新聞紙の切断など
溶融固化装置厨芥類の処理
滅菌装置注射針の滅菌・処理
梱包機ダンボールなどの圧縮・減容
破砕機新聞紙の減容など

試験でよく狙われるポイント(〇×対策)

記述例判定・補足
真空収集方式は、空気搬送である
貯留・排出機方式は真空収集方式より防災性に優れる×(逆)
コンパクタ・コンテナ方式は中規模建築物に適する×(大規模が正解)
保管場所の床は傾斜をつけるべき×(水平が正解)
保管室は正圧であるべき×(負圧が正解)

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